こんな商品を見つけましたよ。
思いのほかうまかったです。
国内90年ぶりの新種シダムシ発見!
ヒトデ類内部寄生性の甲殻類、シダムシの新種記載論文がweb公開されました。
日本国内では1931年以来で、実に90ぶりの発見になるようです。
〇新種記載されたのは次の3種
1.ヤマトイシダタミノシダムシ Dendrogaster komatsuae Saito Wakabayashi & Moritaki, 2020
宿主:ヤマトイシダタミヒトデ Lithosoma japonica Hayashi, 1952
2.ユミヘリゴカクノシダムシ Dendrogaster tobasuii Saito Wakabayashi & Moritaki, 2020
宿主:ユミヘリゴカクヒトデ Mediaster arcuatus (Sladen, 1889)
ウデナガゴカクヒトデ Mediaster brachiatus Goto, 1914
3.オトヒメゴカクノシダムシ Dendrogaster nagasakimaruae Saito Wakabayashi & Moritaki, 2020
宿主:オトヒメゴカクヒトデ Nymphaster euryplax Fisher, 1913
論文の第3著者の森滝さんは鳥羽水族館の学芸員で、ヤマトイシダタミノシダムシとユミヘリゴカクノシダムシは熊野灘の漸深海帯から見つかったものです。
これらの詳細は鳥羽水族館のHP「飼育日記」で紹介されています。
・シダムシなんだしっ!
2015年 7月 28日 火曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/18289
・ゴカクヒトデからシダムシ発見
2015年 10月 12日 月曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/19983
・気持ちはシダムシハンター(笑)
2015年 10月 13日 火曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/20020
・ここにもシダムシが!!
2015年 10月 18日 日曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/20083
・ユミヘリのシダムシ
2015年 10月 24日 土曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/20208
・またしてもユミヘリのシダムシ
2015年 11月 1日 日曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/20434
・ユミヘリのシダムシ
2015年 12月 10日 木曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/21273
・ウデナガゴカクヒトデからシダムシが見つかりました!
2016年 1月 18日 月曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/22221
・10 匹目のユミヘリゴカクヒトデのシダムシ
2016年 2月 16日 火曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/22734
・ユミヘリゴカクヒトデのシダムシ№11,№12
2016年 2月 29日 月曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/22937
・熊野灘のヒトデから見つかったシダムシ
2016年 4月 23日 土曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/24127
・出た!ウデナガゴカクヒトデのシダムシ2例目
2016年 5月 30日 月曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/24919
・ウデナガゴカクヒトデからシダムシ3例目!
2016年 6月 3日 金曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/25030
・コブ付きのシダムシ…
2016年 6月 18日 土曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/25213
・ウデナガゴカクヒトデからシダムシ4例目!
2016年 7月 22日 金曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/25650
・Mediaster属ヒトデに寄生するシダムシ
2016年 8月 10日 水曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/25950
・今季初!ユミヘリゴカクヒトデのシダムシ
2017年 2月 11日 土曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/28458
・ウデナガゴカクヒトデのシダムシ!
2017年 4月 28日 金曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/29358
・今シーズン5匹目!ウデナガゴカクヒトデのシダムシ
2017年 7月 28日 金曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/30271
・ウデナガゴカクヒトデのシダムシが2匹も見つかりました
2017年 9月 10日 日曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/31242
・ウデナガゴカクヒトデのシダムシ
2017年 10月 2日 月曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/31927
・1年ぶりのユミヘリゴカクヒトデのシダムシ!
2018年 2月 8日 木曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/34973
・ウデナガゴカクヒトデのシダムシを調査しました
2018年 12月 15日 土曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/39630
・ユミヘリゴカクヒトデのシダムシ
2019年 9月 29日 日曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/43489
・ジワジワ浸透中…
2020年 2月 23日 日曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/45141
・新種!ユミヘリゴカクノシダムシ
2020年 2月 21日 金曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/45106
・新種!ヤマトイシダタミノシダムシ
2020年 2月 22日 土曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/45118
今回の新種以外にも、その他のシダムシも発見されています。
・モミジガイ属ヒトデからシダムシがっ!
2016年 4月 14日 木曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/23883
・シダムシのノープリウス幼生
2016年 4月 15日 金曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/23906
・アカヒトデシダムシ
2016年 7月 16日 土曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/25575
・シダムシ飼育の一歩
2016年 7月 19日 火曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/25617
・シダムシは節足動物だ
2016年 7月 26日 火曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/25733
・未知のシダムシか!?
2016年11月 18日 金曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/27426
・シダムシの解剖
2017年 1月 16日 月曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/28068
・アカヒトデのシダムシ
2017年 8月 4日 金曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/30419
・アカヒトデのシダムシの解剖
2017年 8月 15日 火曜日 https://diary.aquarium.co.jp/archives/30530
これらのページ見れば、このシダムシがどんな形した生き物かわかりますが、これら寄生性の甲殻類、それもフジツボの遠い親戚です。生き物の進化ってびっくりですよね。
<文献>
Saito, N., Wakabayashi, K., & Moritaki, T., 2020. Three new species of Dendrogaster (Crustacea: Ascothoracida) infecting goniasterid sea-stars (Echinodermata: Asteroidea) from Japan. Species Divesity, 25(1): 75–87.
こちらのサイトからダウンロードできます:https://www.jstage.jst.go.jp/article/specdiv/25/1/25_250108/_article/-char/en
令和2年1月アクセス数
新年一か月のアクセスはこんな感じ。低迷してます(笑)。まぁこんなものか。
タラノシラミ
みなさまあけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
ところで写真は
タラノシラミRocinela maculata Schioedte & Meinert, 1879と思います。
(季節柄とは一切関係ございません)
懇意にさせていただいている水族館の飼育研究員MH女史から、昨年秋の学会で「Nob!!さんこういうの好きなんでしょ」と言われていただきました。
2019年6月26日、岩手沖(水深0-60m)の定置網で漁獲された、キアンコウLophius litulon (Jordan, 1902)約15個体(TL 40~50㎝)の体表や口内に多数寄生していて、水族館搬入後に泳ぎだして気が付いたそうです。2個体のみ標本にされていて、これをお譲りいただきました。(たくさんいたならもっと欲しかった!)
図鑑によれば、「太平洋・日本海の50~60mの海底にすみ,タラその他の魚類の体表に着生.グリンランド・シベリア沿岸にも分布」とあります。冷水種のような印象ですが、手許の資料を見ると、太平洋岸では駿河湾でも記録があるようです。
ウオノエの仲間と思われていたようですが、科としてはグソクムシの仲間です。(わざわざ気にかけていたくらいですから、キアンコウからの発見は珍しいことだったのでしょうか? 今度聞いてみます)
これから解剖観察などして詳細を調べ、堪能させていただきます。感謝々々!!
<主な掲載図鑑等>
岩佐[旧日動], 1957, p. 815, fig. 2347 (太平洋及び日本海の50~650mの深さより発見され,鱈等の魚類外部に付着すること多し).
椎野[新日動], 1965, p. 543, no.723 (太平洋・日本海の50~60mの海底にすみ,タラその他の魚類の体表に着生.グリンランド・シベリア沿岸にも分布).
西村[学水動], 1981, pp.97 & 266 (北日本・北太平洋・北大西洋.マダラ,その他の海産魚類の体表に付着).
布村[検日海], 1995, p. 221, fig. 21-201H (日本海・北太平洋の20m以深の海底に棲み,タラなどの魚類に寄生).
Yahooブログ終了・涙
永年愛用しておりました、Yahooブログの、『Nob!!の勝手に甲殻類』は、12/15で終了となったようです。今後はこちらのHatenaブログさんで展開させていただきます。皆様よろしくお願いいたします。