分類

脚長底微塵子(ハルパクチコイダ)

底生性のカイアシ類、アシナガソコミジンコ属Longipediaの1種と思います。ハルパクチコイダ目で、原始的な分類群だそうです。 この写真の標本は九州のサンプルだそうですが、東京湾の干潟などでもこの仲間が見られるとのこと。 実はNob!!は詳しくなく、サン…

カニエラエボシ

カニエラエボシ Octolasmis neptuni (MacDonald, 1869) です。 (kamakaさま、ご教示ありがとうございます) 昨日、uni2さんから画像を見せて頂きました。瀬戸内海のある港では、大型のガザミに、比較的普通にみられるそうです。 実に興味シンシンです。 学…

北のIsopoda

北海道を代表する等脚類2種です。さすが北の国ですね。●シオムシTecticeps glaber Gurjanova, 1933 体長1~2 cmの小型甲殻類で、北海道~千島の寒海に分布します。北海道東部浜中湾のウバガイ漁場での調査報告があります。Tecticeps japonicus, Iwasa, 1934…

ヤリボヘラムシ

ヤリボヘラムシSymmius caudatus Richardson, 1904です。 現場の人間、っていうか生物分析を生業とする我々には比較的普通にみられる種で、 なにより、形態が独得で、初めて図鑑でみた日から、もうメロメロです。 ですが、なんとweb情報をググってみると、2…

マルオウスムラサキウミノミ

マルオウスムラサキウミノミAnchylomera blossevillei Milne-Edwards, 1830です。 丸っこい体形と、武骨な第5胸脚がイカします(^_^)v 上がメスで、下がオスです。 この第5脚はあまりにもカッコイイので、あとで写真を追加します。 海洋浮遊性甲殻類です。大…

ズフェア幼体zuphea(ウミクワガタ)

ウミクワガタ類のズフェア幼体です。 ウミクワガタ類は学名のカナ読みで「グナチア」とも呼ばれます。体長数mm程度の、名前のとおり雄は昆虫のクワガタに良く似た等脚類です。 Nob!!の学生自分は、マイナーの極みのような存在で、知人にその存在をしるものは…

コノハエビ[木葉蝦]

コノハエビです。東京湾奥部でプランクトンとして採集しました。 コノハエビの標本はいくつか持っていますが、プランクトンとしては初めてです。底生性の小型甲殻類です。 ●コノハエビ類については、横浜国大の菊池知彦博士を中心とされ、研究が進められてい…

新種の甲殻類!!

先日の新聞記事です。 写真中段の「新種の甲殻類」が気になります。解説ほとんどないです。 ご存じの方、是非ご教示ください。 ↓↓↓ kamakaさまからご教示いただきました(2010.10.23)。ありがとうございます。 カイアシ類の一種のようです(↓) http://www.…

ハマダンゴムシ

先日の講演会で知りあったJさんから、念願のハマダンゴムシTylos granuriferus Budde-Lund, 1885を譲っていただきました。 感謝々々です。 ハマダンゴムシ科の等脚類です。見た目、オカダンゴムシArmadillidium vulgare (Latreille, 1804)によく似ています…

ホムラスベヨコエビ

ピカチュウヨコエビ! ゲットだぜ!! ってゲットしたのはhossyさんですが。 Hossy様、感謝々々です。激萌ッす!! だれが名付けるのでしょうかね? Googleで検索すると「ピカチュウヨコエビ」で約 316 件がヒットしました。 どうやら、八丈島のナズマドって…

かいめん・ハルパコ

ブロ友・hossyさまからいただいた、ザラカイメン内在アミ調査の、スピンオフ・テーマです。2回、アミを送ってもらいましたが、両方とも入ってました。 小判様の体形、黄色いボディ、赤い着色、小柄な体長0.7mmと、萌ポイント満載です。 この写真はメスです。…

コマイヤドリアミ

ブロとものhossyさまからアミの標本をいただきました(写真の個体は体長約7mm)。感謝々々です!! 相模湾の水深20mのカイメンのなかにいる種類だそうです。ザラカイメンによくみられるとのこと。 さっそく写真撮って見ました(^_^)v これから詳細に調べなく…

マルネコゼヨコエビ

マルネコゼヨコエビCyphocaris challengeri Stebbing, 1888です。海産浮遊性のヨコエビで、東北沖の深部のプランクトンサンプル中から、かなり普通に見られます。 ですが、本種の掲載された図鑑を見たことがありません(普通種なのに...)。 先日、知人の…

小粒虫

多摩川下流域(河口域)で採集したコツブムシ類です。倒木にあいた無数の孔の中にいました。 「コツブムシ類の1種」として報告されていた種類だと思います(西・田中, 2006)。そのまんまの種名のように思われるでしょうが、深い意味があるのですよ。解説に…

タルマワシと樽

謹賀新年 本年もよろしくお願いいたします。 平成22年元旦 -・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・- オオタルマワシPhronima sedentaria (Forskal, 1775)というプランクトンと、彼女が入っていた(と思われる)ハウスです。 …

これってピコロコ?

この写真、分かり難いかも知れません。これはフジツボの一部です。 フジツボを火山に見たてると、噴火口に当たる部分には4枚からなる蓋(蓋板:左右の背板と楯板からなります)があるのですが、これ、その蓋板です。しかもかなり巨大です。 (この表現は「フ…

(続)中・深層浮遊性ヨコエビ類

水深500~800m位から、大型プランクトンネットで曳網したプランクトンサンプルの中には、中・深層浮遊性ヨコエビ類が比較的普通に採集されています。(あっ!海の話です。コレ) クラゲノミ類のようなプランクトン性の端脚類です。 ただ、Nob!!が知るかぎり…

●●トゲウミノミ

ナガトゲウミノミ Primno latreillei Stebbing, 1888という種類だと思います。(ちょっとビミョ~) 海産浮遊性の小型甲殻類、いわゆるプランクトンです。 図鑑などにはPrimno macropa Guerin-Meneville, 1836トゲウミノミという種類が掲載されていますが、…

●●ズキン

トガリホソメズキン Streetsia steenstrupi (Bovallius, 1887)です。 某サイトでは●●ズキンは大人気です(管理人に!) Nob!!もお気に入りです。でもかれらの同定はけっこう面倒です(涙) ○主な掲載図鑑等; Vinogradov, et al. [Hyperiid Amphipods of the…

暑中お見舞い申し上げます

いやぁ~ もう8月っスか やんなっちゃいますね。 今年も半分過ぎちゃいましたが、みなさま気張っていきましょう!! -・-・-・-・ ・-・-・-・-・- マルオネコゼ Eupronoe minuta Claus, 1879といいます。 クラゲノミ類です。好きです。 比較的普…

マルヒオドシエビ(続 中・深層浮遊性エビ類)

マルヒオドシエビ. Hymenodora frontalis Rathbun, 1902 です。 中・深層浮遊性のエビで、水深2400~5600mに分布します(この写真の標本は水深700m位)。 北太平洋がタイプ産地で、北海道厚岸沖や相模湾、屋久島沖などから記録があり、カナダや…

アメリカカブトエビ(続・田んぼのエビ 2)

アメリカカブトエビTriops longicaudatus (Le Conte, 1846)です。 ジュニアと採ってきました(↓)。 http://blogs.yahoo.co.jp/yevicanidaisuki/18479805.html 日本国内にもっとも広く分布するカブトエビ類です。 国外では北アメリカ、西部メキシコ、アルゼ…

ツノナシオキアミ(♂)

ツノナシオキアミEuphausia pacifica Hansen, 1911のオスです。前回の写真はメスでした(↓) http://blogs.yahoo.co.jp/yevicanidaisuki/14865714.html オキアミ類(ソコオキアミBentheuphausia amblyops G.O.Sars, 1885を除く)は、オスの第1・第2腹肢内肢…

ホウネンエビ(続・田んぼのエビ:その1)

ホウネンエビBranchinellites (Branchinellites) kugenumaensis (Ishikawa, 1895)です。 体長測るのわすれました。だいたい1.5cmです。 漢字で書くと「豊年蝦」。江戸時代に書かれた図鑑、「蟲譜」(尾張藩 吉田高憲著)には、「ヤブシタギンギャウ」という…

ウミガメタナイス

かなり昔に採集したサンプルで、ずっとペンディングにしてきました。 いまだに種類はわかりません。(タイトルの「ウミガメタナイス」っていうのは愛称です) タナイス類は、Nob!!がもっとも興味のある甲殻類の1つですが、ぜんぜん文献を集めてなく、いまだ…

オカダンゴムシ

オカダンゴムシArmadillidium vulgare (Latreille, 1804)です。 漢字で書くと「丘団子虫」かな? 古い文献では「テマリムシ」って呼ばれていました。 庭先や学校の校庭、神社の境内など、至る所でみられる普通種ですが、実は「外来種」!! 日本には明治時代…

実家の庭の淡水介形類

今日で楽しい(?)GWも終わりですね(ToT)/~ ~ <○>・ ・<●>・ ・<○>・ ・<◎>・ <○>・ ・<●>・ ・<○>・ GW帰省し、実家の庭の石塔から、淡水産介形類を採集してきました。 <タイトルに「の」が2つ入ると、ジブリ作品ではヒットするとか..…

オキアミの2種

オキアミシリーズ第2弾です。お気に入りのオキアミ2種を紹介します。 第1段はこちら: http://blogs.yahoo.co.jp/yevicanidaisuki/14865714.html ●Tessarabrachion oculatum Hansen, 1911(テッサブラキオン・オキュラータム)、和名はありません。 第2・第3…

ツノナシオキアミ

ツノナシオキアミEuphausia pacifica Hansen, 1911です。漁獲対象となるプランクトンの一種です。といっても食用ではなく、養殖魚の飼料や釣り餌のコマセとして利用されるようです。 華のない写真に思われますか? オキアミは眼がクリクリとしていて、胸部腹…

これは何でしょう?

これは何でしょう? (gattsuristさんの真似:笑) 沼で採ったプランクトンに含まれていました。大きさ計ってないけど0.2~0.3mmくらいかな? water fleaさんわかります? Nob!!の見解はこちら↓↓ http://blogs.yahoo.co.jp/yevicanidaisuki/14514909.html