実家の庭の淡水介形類

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今日で楽しい(?)GWも終わりですね(ToT)/~ ~



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GW帰省し、実家の庭の石塔から、淡水産介形類を採集してきました。
<タイトルに「の」が2つ入ると、ジブリ作品ではヒットするとか...>

 この石塔の水溜まり(直径20cmくらい)で、3~4年前にこの子たちを見つけました。その時は採集道具、っていうか固定液をもっていなかったので、そのままにしていました。
 この水溜まりは夏には干上がってしまいます。そして、秋口にはまた雨水がたまりますが、この子達はいません。冬には結氷し、そして、春、ふたたび介形類が発生します。
 どういう経緯で石塔の上に浸入したかはわかりませんが、この地で個体群を維持しています。たくましいです。
 今回は、比較的個体数密度が低く、いつもはこの3~5倍くらい、ウジャウジャとひしめいています。


 同様の現象を御自宅の庭先で体験されている古生物学者の花井先生は、夏場に浸入してくる、ボウフラなどの捕食者との関係を指摘しています。(下記の本、エッセイ集ですが、生物学者の視点での日常風景が綴られていて、非常に面白い本です)



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 介形類は、カイミジンコともいい、二枚貝様の背甲(殻)で体を覆った、多くは体長(殻長)1mm未満の小さな甲殻類です。淡水域にも、海岸にも、深海までにも分布する、非常に繁栄した甲殻類です。深海にはセンチメートル級の大型腫もいます。あと、発光生物として、(名前だけは)有名なウミホタルも介形類です。
 淡水産の介形類にはメスだけで世代交代を繰りかえす種類が多いそうです。オスが知られていない種類もいるとか。

 この写真、あまり綺麗じゃなくて申し訳ないm(__)m 左殻を取りはずすとき、右殻を破損してしまいました。介形類は左右で殻の形が違うので、両方みておきたかったのですが... 

 今回、8個体ほど採集してきたのですが、このうちの5個体は殻長1.45~1.53mm、3個体は1.20~1.22mmでした。おそらく大きい方が成熟個体、小さい方が、成熟の一つ前のステージなんだと思います。サンプルの中には、脱皮殻でしたが、さらに小さい殻も入っていました。介形類は、卵から孵化した後、8期の幼生期を経たのち、成体になるそうです。
 写真の個体は、左殻長1.48mmでした。図鑑を見ていると、このサイズは淡水産の種類としてはかなり大きい部類のようです。


 種類はまだわかりません。検討がついたら、また加筆しておきます.........m(__)m

<工事中>
種類がわかったら更新します。



[参考文献]
1)花井哲郎.2006.カイミジンコに聞いたこと.269 pp.どうぶつ社
2)大久保一郎.1991.カイムシ亜綱(介形亜綱).In水野寿彦・高橋永治監修,日本淡水動物プランクトン検索図説.pp.98-125.東海大学出版会,東京.