ヒメカイエビ

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ヒメカイエビLimnadia braueriana (Ishikawa, 1895)。大型鰓脚類です(二枚貝ではありません…笑)。お気に入りです。
鰓脚類っていうのはホウネンエビやミジンコの仲間です。カイエビ類は左右2枚からなる、まさに“二枚貝”様の背甲の中に体があるのですが、頭部と後体部はかなりミジンコっぽいです。胴部はまだよく観察していませんが、カブトエビっぽいナと思っています。

カイエビ類はミジンコ類(枝角亜目)とともに双殻目を構成しますが、カイエビ類は生態的にもサイズ的にも、カブトエビ類に近いように思っています。如何でしょうか?
カイエビ類やカブトエビ類、ホウネンエビ類は、年間の大半を耐久卵で過ごし、雨が降って水溜まりができると孵化して急速に成熟し、交尾して産卵します。この生態というかライフサイクルは、何か雨季-乾季からなるアフリカっぽくて、「本当に日本の生物なのか?」って思っています。
田植え時期に入水される圃場にみられる生き物ですが、こういった農業が確立する前は、どんな所を棲息地にしていたんですかね?

カイエビ類の棲息地はかなり点在的で、ピンポイントでしか観ることができません。Nob!!もみたことないです。写真の標本は、高校時代の恩師I先生からいただきました。群馬県産です。

今月の甲殻類学会でKajiさんがカイミジンコについての講演をなれます。いろいろと教えていただこうと思っています。


なお、なおと君のフィールではけっこう普通にみられるそうですヨ! 期間限定だそうですが
http://blogs.yahoo.co.jp/hiratamiyama/62484902.html