ドウケツグソクムシ

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皆さま! メリー・クリスマス!!
 
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 さて、
 このたび、Aegiochus spongiophila (Semper, 1867) という等脚類が日本(九州枕崎沖)に分布することが論文によって報告されました。体長45cm程のグソクムシで、和名「ドウケツグソクムシ」が提唱されています。
 この種は、フィリピン近海から報告されていたもので、タイプ産地以外からは初記録になるのだと思います。
 偕老同穴という深海のガラス海綿に内在するグソクムシで、フィリピンではEuplectella aspergillum、日本(枕崎)ではオウエンカイロウドウケツEuplectella oweni が宿主となっています。
 また、枕崎ではミドリフサアンコウChaunax abei に寄生する個体が確認され、これは魚類からの初記録だそうです。
 オウエンカイロウドウケツにはヒメドウケツエビSpongicola japonica という小型のエビが住み込むのですが、ドウケツグソクムシとこのエビは同居しているそうです。
 
 このほかの詳細は、またいずれ加筆します。
 
 
[参考文献]
1. Saito, N. & Saito, T.  2011.  New record of Aegiochus spongiophila (Semper) (Isopoda: Aegidae), inhabiting the hexactinellid sponge Euplectella oweni Herklots & Marshall from off Makurazaki, southern Kyushu, Japan.  Crustacean Research, 40: 33-40.