ネットプランクトンの分析に従事していると、このように卵塊をぶら下げた海産カラヌス目カイアシ類を見かけることはあまりありません。しいて言えばユーキータ科くらいでしょうか?
最近、かなり新鮮なプランクトンサンプルを扱う機会があり、このような個体に出会えました。しかも2個体も! プランクトン分析はサンプルを適度に分割しますので、割と多くこういう個体が含まれていたことになりそうです。
この個体はClausocalanus minor Sewell, 1929のメスです(スケールバーは500μm)。本種のメスは生殖節に粘液的な塊を付けた個体を見ることが多いので、それがこの卵塊と関係あるかもしれません。卵塊はご覧のようにブドウの房状でした。
海産プランクトンとしては、Oithona属(キクロプス目)や、ハルパクチクス目のカイアシ類では卵塊を付けた個体を見ることができます。Oithonaのはよく取れちゃいますけど。
淡水産のカラヌス目では卵塊持った種類多いでしょうか?
本件、もう少し勉強して、いつか加筆します!