ツノメエビ

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ツノメエビOgyrides orientalis (Stimpson, 1860)といいます。
かなり変わった顔をしたエビです。決してめずらしい種類ではありませんが、むしろ普通種ですが、あまりお目にかかる機会はありません。
ドレッジや採泥器によるサンプルでは常連だそうです。

富山湾や西日本一円の水深10~30mの砂泥底に生息します。国外では韓国や中国からも報告があるそうです。

日本からはモヨウツノメOgyrides striaticauda Kemp, 1915という近縁種も知られますが、本種は頭胸甲正中線上に4~6棘(写真では歯と書いてしまいました)があることで、モヨウツノメ(7~10棘)と区別されます。




[参考文献]
1)久保伊津男.1965.十脚目長尾類.In岡田 要・内田清之助・内田 亨監修,新日本動物図鑑(中).pp.591-629, No.892-1031.北隆館,東京.[p.614, No.968]
2)林 健一.1991.日本産エビ類の分類と生態(62):ツノメエビ科 ツノメエビ属.海洋と生物,77:430-433.[p.431, figs.213,214a,c,e,g,h,j,215]


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加筆(2010.10.17)


沖縄のダイバーさんの一部の方々から、オメメボヨヨンエビと呼ばれているそうです。すごいネーミングだ!!

それにもまして、このエビの生態写真を撮るなんて... ダイバーさんは神様ですぅ。



なお、本種が多量に採集されることはあまりないと思います。ただ、比較的どこでも採れる「普通種」なんだと思います。