ヒジキムシ目録(キター!!)

イメージ 1

先日、Nagasawa先生から大著の別刷pdfをいただきました。ありがとうございました。


これは驚愕です!!
日本産ペンネラ科Pennellidaeカイアシ類1445種と未同定種(9種)に関するチェックリストを公表されたのです。
 14属には全てに和名が新称され、
 45種のうち35種にも新標準和名が提唱されました(10種にはすでに和名があります)。
[写真はイチモンジハゼに寄生するホシノノカンザシCardiodectes asper Uyeno and Nagasawa, 2010です。Hossyさんに写真をお借りいたしました・感謝]


宿主のリストもあります(宿主-寄生種の逆引き的なヤツ)
 宿主魚類には、タラ科,サヨリ科,サンマ科,メバル科,ハタ科,アマダイ科,タイ科,マカジキ科,メカジキ科,サバ科,ヒラメ科,カレイ科,フグ科など、水産重要種が多く含まれ、クジラ類も含まれています。
 ただ、ファンダイバーによって目撃される魚種が見られないこともあり、今後これら、鑑賞魚(?)の寄生種についても研究が進められることが期待されます。「今後の課題」という項目にも記されていますが、これまでのペンネラ類の研究(といいますか寄生性カイアシ類の研究全般?)は、水産有用種を中心に展開されてきた感があります。まぁ、自然科学といっても人間活動なので、身近な課題から手がつけられるのは当然と思いますが。


ペンネラ科には改めて和名「ヒジキムシ科」を提唱されてます。
なお、先生らがまとめられた「日本産寄生性カイアシ類目録」としては、第8報にあたるそうです。


これらが形態的どのように異なるかは、本論文の性格上明記されてなく、ペンネラ好きなNob!!としては、なんというか心ゆさぶられまするナリ!(勉強セネバ!!!)


 
【出 典】
長澤和也・上野大輔.2014.(総説)日本産魚類・鯨類に寄生するヒジキムシ科(新称)Pennellidaeカイアシ類の目録(19162014年).生物圏科学,534371
(この論文はnet上からダウンロードできます: