クリスマス島のアカガニ

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みなさま! めりぃ~・くりすますぅ!!(こればっか)  みんなは今年一年よい子でしたか? サンタさん来るかな? 当のNob!!は・・・ん~~~~
ということで、今回はクリスマス島のアカガニGecarcoidea natalis (Pocock, 1888)です。ベタですかね? っていうか家内からは「さぶッ」って言われました(>_<)

今回イラストです。ネタはネット上から拾ったの写真で、これをトレースしてアレンジしました(^_^)v

八景島シーパラダイス」では2005年12月から、クリスマス島のアカガニが飼育展示されているようです。
Googleで“クリスマス島・アカガニ・シーパラダイス”で検索すると約150件のサイトがヒットしました。この多くは八景島シーパラダイス訪問を記したブログのようです。
八景島シーパラダイスのサイトを見ましたが、アカガニ関するページは見当たりませんでした。以前、京急線の車中に「世界初展示! クリスマス島のアカガニがやってきた!!」」の広告を見つけて写メったのですが、画像がどこかに行ってしまいました(ToT)

クリスマス島のアカガニについては、時折動物系のテレビ番組で特集が組まれたりしますが、見ている限りどれも昔の影像の使い回しのように見えます? 新しいソースも入っているのかな? とはいえその景観は圧巻です。切手の図案にもなっているそうです。
文章としては、元国立科学博物館の武田正倫先生が折に触れて紹介されています。


●要約するとこんな感じ●

インド洋のクリスマス島にはオカガニ科のアカガニGecarcoidea natalis (Pocock, 1888)が生息します。
クリスマス島は面積135 km2、標高200 mのインド洋に浮かぶ島で、この島に1億2000万匹のアカガニが生息すると推定されています。
クリスマス島の3/4は熱帯雨林に覆われ、アカガニはこの林の樹林の根の間に穴を掘り生息しています。下生えの若葉や落葉、鳥の死骸などを摂食し、ペレット状の糞をします。大量のカニ熱帯雨林の分解者として重要な役割を果たしているということです。
このカニたちは南半球の雨期のはじまりである晩春の11月中旬から、島内での大移動を開始します。カニは5~7日間の道程を経て海岸にたどり着き、まずオスが交尾用の穴を掘ります。メスを向かい入れて交尾をすますとオスは林に帰っていきますが、メスは11日間ほど穴にとどまり、穴の中での産卵となります。
卵が成熟するのを待ち、大潮の夜、満潮が近づくと、穴から這い出した大量のメスガニが海岸を埋め尽くし、海辺でゾエア幼生を放出します。この光景は5~6晩つづけられるといいます。ゾエア放出後、25日ほどで大量のメガロパが島に回帰してきます。脱皮し甲幅5 mmほどの稚ガニとなり、地面を埋め尽くす映像がテレビで放映されたことがありますが、潮巡りの悪い年ではメガロパの回帰がほとんどみられないそうです。



[参考文献]
1)武田正倫.1992.カニは横に歩くとは限らない:甲らに包まれた不思議な仲間たち.236 pp.PHP研究所,東京.
2)武田正倫.1997.カニ類.in日高敏隆監修・奥谷喬司・武田正倫・今福道夫編集.日本動物大百科第7巻:無脊椎動物.pp.152-156.平凡社,東京.
3)武田正倫.1993.エビ・カニ大行進:甲殻類のユニークで,ユーモラスな渡り.アニマ,244:39-42.
4)武田正倫.1995.エビ・カニの繁殖戦略:自然叢書 27.239 pp.平凡社,東京.
5)武田正倫.1992.クリスマス島の赤いカニ:アカガニ.動物たちの地球:週刊朝日百科,881:2・262-2・263.
6)Hicks, J. W. 1985. The breeding behavior and migration of the terrestrial crabs Gecarcoidea natalis (Decapoda: Brachyura). Aust. J. Zool., 33: 127-142.
7)Hicks, J. W. 1987. Red crabs on the march on Christmas Island. National Geographic, 172: 822-831.