サフィリナ属カイアシ類のオスです。
標本が紛失しているため、種類が確認できません。
標本が紛失しているため、種類が確認できません。
が、体形からSapphirina darwini Haeckel, 1864かS. opalina Dana, 1849かなって思います。
そこで、画像を調整してみたところ... 尾肢内縁の突起が小さいようにみえるので(かなりキビシイですが)、S. darwiniではないかと。
そこで、画像を調整してみたところ... 尾肢内縁の突起が小さいようにみえるので(かなりキビシイですが)、S. darwiniではないかと。
学生時分に撮ったブーな写真です。
学生の頃は、新鮮なプランクトン試料を扱う機会があったので、こういったナマの写真を撮ることができたのです... もっとマジメに写真撮っとけば良かったです。いつかリベンジしたい(退職後の道楽か?)。
学生の頃は、新鮮なプランクトン試料を扱う機会があったので、こういったナマの写真を撮ることができたのです... もっとマジメに写真撮っとけば良かったです。いつかリベンジしたい(退職後の道楽か?)。
今でもプランクトン試料を扱っていますが、フォルマリン固定標本では、このキラキラが消えてしまうんです。なぜか尾叉だけはキラキラが持続していて、観察作業中に目を楽しませてくれます。
サフィリナ属についての解説は後日加筆します。
~.~.~.~.~.~.~.~.~.~.~.
「サフィリナ」でググってみると、178件ヒットしました。
けっこうメジャーな生き物なんですね。ダイバーさんのサイトとかも多いし、詳しい解説も...
けっこうメジャーな生き物なんですね。ダイバーさんのサイトとかも多いし、詳しい解説も...
先日もあるダイバーさんが採集したもの見せていただきましたが、海の中でこれに気づくって天才だなと思いました。普通に泳いでいて見つかるんですよね。サフィリナ目当てで探しているのではなく。
●昨年、あるかたのブログに書いたコメです:
Sapphirina というのは、カイアシ類の仲間で、海洋プランクトンとして日本近海から10数種類が知られています。
また、いくつかの種類では、サルパというクラゲのようなプランクトン(分類ではホヤの仲間)に寄生することが知られています。
雄は、虹色にキラキラと輝き、Sapphirina が群れをなす海域を漁業者は「玉水」と呼び、カツオ漁場の指標としたそうです。この輝きは発光ではなく、自然光の反射です。標本にしてしまうと、この反射構造が壊れてしまうのか、そういった現象は観られません。でも新鮮な標本であれば、尾肢がキラキラ輝くことがあり、観ていてうっとりしてしまいます
なお、学名のSapphirina は宝石のサファイヤにちなむそうです。
また、いくつかの種類では、サルパというクラゲのようなプランクトン(分類ではホヤの仲間)に寄生することが知られています。
雄は、虹色にキラキラと輝き、Sapphirina が群れをなす海域を漁業者は「玉水」と呼び、カツオ漁場の指標としたそうです。この輝きは発光ではなく、自然光の反射です。標本にしてしまうと、この反射構造が壊れてしまうのか、そういった現象は観られません。でも新鮮な標本であれば、尾肢がキラキラ輝くことがあり、観ていてうっとりしてしまいます
なお、学名のSapphirina は宝石のサファイヤにちなむそうです。
●加筆(2010/10/31)
○日本近海からは次の13種が知られています。
1 Sapphirina angusta Dana, 1849
2 Sapphirina auronitens Claus, 1863
3 Sapphirina darwini Haeckel, 1864
4 Sapphirina gastrica Giesbrecht, 1891
5 Sapphirina gemma Dana, 1849
6 Sapphirina intestinata Giesbrecht, 1891
7 Sapphirina metallina Dana, 1849
8 Sapphirina nigromaculata Claus, 1863
9 Sapphirina opalina Dana, 1849
10 Sapphirina ovatolanceolata Dana
11 Sapphirina scarlata Giesbrecht, 1891
12 Sapphirina sinuicauda Brady
13 Sapphirina vorax Giesbrecht
1 Sapphirina angusta Dana, 1849
2 Sapphirina auronitens Claus, 1863
3 Sapphirina darwini Haeckel, 1864
4 Sapphirina gastrica Giesbrecht, 1891
5 Sapphirina gemma Dana, 1849
6 Sapphirina intestinata Giesbrecht, 1891
7 Sapphirina metallina Dana, 1849
8 Sapphirina nigromaculata Claus, 1863
9 Sapphirina opalina Dana, 1849
10 Sapphirina ovatolanceolata Dana
11 Sapphirina scarlata Giesbrecht, 1891
12 Sapphirina sinuicauda Brady
13 Sapphirina vorax Giesbrecht
○まだ勉強中なのですが...
S. salpae Claus, 1859という種類はツノダシモモイロサルパPegea confoederata bicaudata (Quoy & Gaimard)に寄生し、CIから成体にいたる全ステージが確認されているそうです。S. angusta Dana, 1849の初期幼体はホンヒメサルパThalia democratica (Forskal)の体内で寄生生活を送りますが、成長すると宿主サルパを捕食してしまうことが観察されているそうです。
S. salpae Claus, 1859という種類はツノダシモモイロサルパPegea confoederata bicaudata (Quoy & Gaimard)に寄生し、CIから成体にいたる全ステージが確認されているそうです。S. angusta Dana, 1849の初期幼体はホンヒメサルパThalia democratica (Forskal)の体内で寄生生活を送りますが、成長すると宿主サルパを捕食してしまうことが観察されているそうです。
○Sapphirinaの体表の内側には結晶体が層をなす構造があり、背中側にあたった光は、この結晶体で反射・干渉されます。昼間、水深30 m以浅に分布する種類は反射光は黄色に近く、50 m以深の種類では青色に近い色で輝くそうです。これは結晶体層の厚さに関連するとのこと。実に興味深いです。