鯛之餌

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タイノエCeratothoa verrucosa (Schioedte & Meinert, 1883)です。
 
長い間ほしかったウオノエ類の1種です。大変メジャーなウオノエなのですが、なぜか御縁がなくて、、、
 このたび、懇意にさいていただいている水中カメランの方からのご厚意で、この標本をいただくことができました。感激です。家宝にいたします。
 
 本種は、和名の示すように真鯛の口腔内に寄生する種類です。
 図鑑では、雌は5cmにおよぶように書かれています。
 宿主はタイ類とありますので、真鯛以外のタイからのウオノエも、本種なのでしょうか?
 多くの図鑑類で、Rhexana属とされていますが、最近の研究により、この属はヒゲブトウオノエ属Ceratothoaに統合されたようです。確かに頭部が三角形で、本属の他種にどことなく似てます。また、本属のなかでは、比較的背面がフラットのような気がします。
 たとえばこちら(↓)
 
 調べながら、このページ、随時加筆してまいります。
 
 
 
 
●掲載図鑑等
Thielemann, 1910, p. 34, tafelfigs. 3-7
  (Ito & Hatsushima, Sagamibai).
椎野, 1951, p. 83, fig. 1A&B
  (和歌山県白浜; 千葉県銚子沖, Pagrosomus major  マダイ口腔).
椎野[原色動物大図鑑,IV, 1961, p. 125, pl. 62, no. 10
  (我が国沿岸に極めて普通.たい科魚類の口腔に寄生).
椎野[新日本動物図鑑,中], 1965, p. 543, no. 725
  (わが国沿岸に普通.タイ類の口腔に寄生).
武田[原色甲殻類検索図鑑], 1982, p.238, no.715
  (日本各地.タイの口腔内).
布村[検索原色日本海岸動物図鑑], 1995, p. 222
  (タイ類の口腔).
布村[日本産海洋プランクトン検索図説], 1997a, p. 1115
  (本邦沿岸).
 
 
 
~・~・~・ 記事加筆(2021.9.23) ・~・~・~
 
すごい論文がでました。
 

<文献>

Ohtani, T., Kawamoto, I., Chiba, M., Kurono, N., Matsuoka, S., & Ogawa, K., 2021. Ceratothoa verrucosa (Isopoda: Cymothoidae) infection in the buccal cavity of red seabream caught in Iyo-Nada, Western Japan, with some notes on its co-infection with Choricotyle elongata (Monogenea: Diclidophoridae). Fish Pathology, 56 (2): 43-52.

 

読みかじった備忘録書いておきました: