ナミオウオノエ(「アオアジノエ」改め)

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isenokuromesdaka氏から送っていただいた標本の写真を撮りました。
「アオアジのエ」論文化計画、ちゃくちゃくと(?)進行中です(笑)
     ↓
論文化されたようです。

先の記事でゆめえびさんから、「アオアジノエにまだ別の寄生虫が付いているのでしょうか?」という質問を受けましたが、メスの体にまとわりついていたのはマンカ幼生というウオノエ自身の子供です。上の写真のGとHです。本来メスのおなかのなか(育房といって卵や幼生を保育する袋)にいるのですが、釣りによって採集されたアオアジの持ち帰り中の振動とか、そのた何かの危険を感じて外に出てきたのかもしてません。
マンカ幼生自体は種の特徴がはっきりせず、多くは種類がわかりませんが、プランクトンとして採集されることありますので、チリモンとして出現することもあるでしょう

http://blogs.yahoo.co.jp/yevicanidaisuki/4202062.html



~・●・~ 加筆 2014.10.27 ~・●・~・○・~・●・~・○・~・●・~

こちらは6年ぶりの加筆です(謝)

昨年の海外の研究者による論文(Martin ほか, 2013)で、
ほんブログでアオアジノエCeratothoa sp.と紹介していたウオノエがCeratothoa carinata (Bianconi, 1869)のシノニムであるという見解が記されていました。
なお、この種のシノニムにはCeratothoa curvicauda Nunomura, 2006も含まれているため、和名も「アオアジノエ」から「ナミオウオノエ」に変更されます。

ややこしい話でしょうか? ややこしいですね。この辺りの解説は、齋藤(2014)に詳しいですので、いずれnet公開されるでしょうから、是非ご確認ください。



[参考文献]
齋藤暢宏.2009.”アオアジ”のエ.Cancer,28:7-9.
齋藤暢宏.2014.続・“アオアジ”のエ:その正体.Cancer,23:53-54.