Nob!!の大(?)発見!?:続チリモンことはじめ(その2)

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 ゆめえび様からいただいた、鹿児島県東シナ海吹き上げ浜産のチリメンジャコ(商品名「ちりもんじゃこ」)から、こんな凄いモノがでてきました。(発見したのはNobジュニアです)
 僅かひとにぎり分のチリモンから、左右一対のハサミ脚(スケールは1目盛り1mmです)。これ、オトヒメエビStenopus hispidus (Olivier, 1811)のハサミのようです。このエビは第3胸脚が伸長したハサミとなります。その容姿から、ボクサー・シュリンプなんて呼ばれることがあります。
 オトヒメエビの可憐な容姿はこちら(↓)
http://blogs.yahoo.co.jp/yevicanidaisuki/5020155.html

 このエビ、岩礁のクボミなどに雌雄のペアで仲睦まじく生息し、クボミを訪れたウツボなどの魚の体から寄生虫をとってくれます。こういった習性から、バーバー・シュリンプとも呼ばれています。
 また、このようなエビを「クリーニング・シュリンプ」と総称し、魚が治療を求めて訪れるエビの住処を「クリーニングステーション」と呼ぶそうです。


 このエビが岩礁性っていうのが、今回のポイント! チリメン漁(シラス漁)などの曳き網漁業は、普通岩礁域では行わないでしょう。網が海底に引っ掛かったら、操業できませんから。
 すると、オトヒメエビの浮遊幼生は、岩礁地以外の海域に着底して、あとから岩場のクボミに移ってくるってことでしょうか? 
 ゆめえび様のブログ「見て、見て、チリメンモンスター(チリモン)」には、オトヒメエビのゾエアではないかっていう画像がアップされています。
http://blog.goo.ne.jp/tirimon_osaka/e/2809cfb2aa0848a1281e2ce051791e11
 Nobはオトヒメエビの幼生に関する文献をもっていないので、これがそうなのかどうか、判断ができないのですが...

 オトヒメエビは、体長4~6cmのエビです。写真から測ってみますと、ハサミの部分は、体長の約60%に相当しますので、今回チリモンとしてでてきたハサミの持ち主は、おおよそ1.1cmくらいってことになります。着底してからどれくらい成長したものなのでしょうかね。
 このエビは白と赤とでカラーリングされた、ほんとうに日本人好みのエビです。ペットショップなどでも、比較的よく見掛けられます。