ですが、本種の掲載された図鑑を見たことがありません(普通種なのに...)。
●本種は太平洋の亜北極域の中・深層で、もっとも多いヨコエビ類。
●北海道の南東部定点で、1997年5月から1999年4月にかけて調査されていますが、この間での最高密度は1997年12月で、1.98個体/m3。
●成長段階を調べたところ、メスで12齢、オスで11齢が確認された(これメダマです)。
・1~6齢は幼体で、このうち1~3齢はメスの育房内で過ごす。
・オスは7~9齢が未成熟期で、10・11齢が成熟期。
・メスでは7・8齢が未成熟期で、9~12齢が成熟期。
・成長段階の基準は、
幼体juvenile:第2次性徴がみられない個体
オス未成熟期immature male:未発達な突起様のペニスを備える
オス成熟期mature male:触角にcalceoliと呼ばれる感覚器が生じる
メス未成熟期immature female:未発達な抱卵葉を備える
メス成熟期mature female:抱卵葉が発達し、interlocking setaeを生じる
・この齢は第1腹肢の節数でみることができる
オス未成熟期immature male:7齢10節、8齢12節、9齢14節
オス成熟期mature male:10齢15節、11齢16節
メス未成熟期immature female:7齢10節、8齢12節
メス成熟期mature female:9齢14節、10齢15節、11齢16節、12齢17節
●メスの抱卵数は20~65粒。
[引用文献]
1)Yamada, Y. & Ikeda, T. 2000. Development, maturation, brood size and generation length of the mesopelagic amphipod Cyphocaris challengeri (Gammaridea: Lysianassidae) off southwest Hokkaido, Japan. Marine Biology, 137: 933-942.