琉球列島の新種の宝庫??~カニ類3種が新種だった~

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琉球列島の砂質干潟には多くのスナカニ類が生息しているのですが、その中でも代表的な3種のカニが、実は新種だったそうです。
琉球大学亜熱帯島嶼科学超域研究推進機構の成瀬貫特命助教たちによって行われた研究でわかったそうです。って、8月にマスコミで報道されたとか! Nob!!は最近知りました(大汗)

ミナミヒメシオマネキ:日本では沖縄島以南に分布していて、台湾、フィリピン、インドネシア等にも生息します。これまではUca neocultrimanaの学名があてられてきましたが、この種は南太平洋のフィジー以東にのみ分布していて、日本の種は新種Uca jocelynae Shih, Naruse & Ng, 2010の学名が命名されたそうです。

ミナミコメツキガニ:前に歩く事ができ、軍隊ガニの名で知られているミナミコメツキガニですが、琉球列島の種類は、中国沿岸に広く分布するMictyris brevidactylusとは遺伝的・形態的に異なっていたため、新種Mictyris guinotae Davie, Shih & Chan, 2010として命名されたそうです。

リュウキュウコメツキガニ(仮名?):なんと、琉球列島に生息するコメツキガニは、本州・四国・九州に分布するコメツキガニScopimera globosaとは別種だったそうです! 遺伝的・形態的に異なっているとか。新種Scopimera ryukyuensis Wong, Chan & Shih, 2010と命名されました。
ちなみに、コメツキガニS. globosaは中国北部にも分布しますが、中国南部や台湾の種類も別種で、Scopimera intermediaとされたようです。


いやはや... 琉球列島恐るべし!!



なお、成瀬先生といえば!
2010年11月12日(金)~14日(日)に沖縄(琉球大学)で日本甲殻類学会第48回大会が開催されます! 成瀬先生が幹事です!! みなさま是非お越しください。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/csj4/taikai/48/48.html

ps.お写真は成瀬先生から提供していただきました(喜!)