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さて、今回はゆめえび様へのオマージュです。
等脚類を勉強しはじめた頃、私も直面した問題ですが....
ではこの脚はどうでしょうか?
ウオノエ科とスナホリムシ科、グソクムシ科は、有扇亜目(コツブムシ亜目)というグループに所属していて、体型も何となく似ています。
でも、上の図のように、「把握用」と「歩行用」って、Nob!!にはすぐには理解できませんでした。
実はもっと明らかに違うところがあるのです。
甲殻類の口は3対の頭部付属肢(大顎、第1小顎、第2小顎)によって覆われていて、等脚類などのフクロエビ類ではさらに数対の胸部付属肢が「顎脚」としてその上を覆います。等脚類では1対の顎脚を持つので、口の周りには4対の付属肢が配置されています。これらの脚を「口器」と一括して呼んでいます。
上記3科の等脚類では、この口器の構造がかなり違います。一番外側をカバーする顎脚も全然違う形をしているので、これを観ただけでもグループ(科)の特定ができるのです。
あまりいい写真ではありませんが、顎脚とはこんなところにあります。これをピンセットなどで取り外して顕微鏡で観察します。でも慣れれば、口元の写真があれば、なんとなくわかります。
ちなみに、カニなどの十脚類では顎脚が3対あります。これを、第1~第3顎脚と表現します。
等脚類はフクロエビ上目、十脚類はホンエビ上目に属しますが、これらの所属する軟甲綱は胸部付属肢が8対あります。
等脚類では胸部付属肢の1対目が顎脚に特化しているので、のこりの7対が「胸脚」となり、
十脚類では3対が顎脚なので、のこり5対が「胸脚」です。5対=10本が胸脚なので、十脚類といいます。
等脚類では胸部付属肢の1対目が顎脚に特化しているので、のこりの7対が「胸脚」となり、
十脚類では3対が顎脚なので、のこり5対が「胸脚」です。5対=10本が胸脚なので、十脚類といいます。
このあたりの分類体系の階層構造はわかりにくいと思います。気になる方はこちらのページを参考にしてください↓↓↓
http://blogs.yahoo.co.jp/yevicanidaisuki/4200357.html
http://blogs.yahoo.co.jp/yevicanidaisuki/4200357.html
脱線しましたが、ウオノエ科とスナホリムシ科、グソクムシ科の顎脚はこんな感じです(↓↓)。もちろん種類によって微細な違い(棘や毛の数とかシルエットとか)はありますが、グループを見分けるには十分すぎる違いでしょ。
でもかなり専門的ですよね。ウオノエの解剖なんて...
なお、等脚類の分類のトレンドは、最近ちがった分類体系が支持されつつあります。
この体系は馴染みが薄く、まだ勉強中ですが、いずれ体得します。
この体系は馴染みが薄く、まだ勉強中ですが、いずれ体得します。
ちなみに当サイトはMartin & Davis(2001)に従っていますが、これは旧来の分類体系に近いようです。