メナガグソクムシ

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今朝ブログちぇっくしたら、「小笠原ホエールウォッチング協会」の研究員O様からコメントをいただいていました。


 
「はじめまして。
今日(2015.2.18)、地元の漁師さんから、魚の臀ヒレに付着した
グソクムシの一種と思われる生物が持ちこまれました。
種類が分からず、色々と調べていたところ、
このブログに辿り着いた次第です。
写真などから種を同定していただくことは、
可能でしょうか?
突然のお願いで大変恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。」


とのこと、


早速連絡とって、お送りいただいた写真がこちらです(お送りいただいた写真を編集いたしました)。


眼が左右接する特徴と、尾節の形態から、以前、「はじめてのグソクムシ(嬉!)」のページで触れたAegapheles excisa (Richardson, 1910)ではないかと思います。(本当は標本を確認しないと同定は断言できません。あと、本種の形態的特長についても、キチっと勉強して、追って加筆・修正いたします、、、たぶん、きっと)



先にも記しましたが、『新日本動物図鑑』に掲載される「メナガグソクムシ」が、この種のようです。


今回のグソクムシは、まだ協会でご存命とのこと!
宿主はハマダイ(島名:オナガダイ)で、体長は60cmほど、
付着部位は臀鰭。
水深300mほどで釣れたそうです。
漁師さんの間でもあまり見ない珍しいもののようです。(Facebookの記事では2個体ついていたようです・あっヨダレが、、、)
 
小笠原ホエールウォッチング協会かいわいでは、ちょっとした話題の生物になっているとか。
 


正体究明に、当ブログがお役に立てたのであれば、Nob!!としても、ブログを立ち上げた甲斐があったというものです。


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2017.3.7加筆>
 
“名前の言えないM@陽気なブォルデモート卿”からの依頼があり、両種の違いを記しておきます。
 
Bruce2004156)より、
A. excisaは、頭部及び第1胸節が平滑なこと;頭楯frontal laminaが細長い(A. japonicaでは短く、前縁は長方形);第1~第3胸脚長節の棘状刺毛の配置;および、小さい体サイズ(A. aponica56cm)によって、A. japonicaと区別される。
 
ちなみに、Bruce2004)で報告されているA. excisaの体サイズは3.5cm前後です。